ボリンジャーバンドで銀CFDは稼げる?平均回帰戦略をバックテストで徹底検証!

CFD初心者ガイド

金や銀といった「貴金属CFD」で、シンプルなテクニカル指標を使って稼げるとしたら——?
本記事では、平均回帰の傾向が強い銀(シルバー)を対象に、ボリンジャーバンド(±1σ)を使った逆張り戦略が本当に通用するのかをバックテストで検証します。
難しい指標やAIは不要。DMM CFDやTradingViewを使って誰でも実践可能な手法です。
「シンプルだけど勝てる戦略」を探している方に、ぜひ読んでいただきたい内容です!

貴金属CFDにこんな戦い方がある!

金・銀・銅といった「貴金属」の価格は、日々激しく動いています。
投資初心者には「難しそう…」「値動きが読めない…」と思われがちなこれらの商品ですが、実は値動きに“ある特徴”があることをご存じでしょうか?

その特徴とは、短期的に“元の価格に戻る”傾向があるということ。つまり、平均回帰(Mean Reversion)の性質が強いというわけです。

この性質を活かせば、「高くなりすぎたら売り」「安くなりすぎたら買い」といった、シンプルな逆張り戦略でも収益が狙える可能性があります。

実際に、貴金属の価格予測にアルゴリズム取引を適用した研究
Algorithmic Strategies for Precious Metals Price Forecastingでは、以下のように述べられています:

本研究は、線形回帰、ダーヴァスボックス、ボリンジャーバンドの3手法を用いて、金・銀・銅・プラチナ・パラジウムの20年分の先物データを検証した。その結果、全ての貴金属の当日リターンは前日のリターンと負の相関があることが判明し、貴金属間にラグのある相互依存も見られた。特に銀の価格は予測精度が最も高く、プラチナは最も低かった。さらに、すべての手法において上昇トレンドの予測精度が下降トレンドより高い傾向が見られた。

この結果からもわかるように、貴金属には短期的な平均回帰傾向があり、テクニカル指標による予測が機能しやすい土壌があります。

私はこの理論に興味を持ち、実際に銀(シルバーCFD)を対象にバックテストを行ってみました。
すると――7営業日のボリンジャーバンド(1シグマ)を使っただけでも、安定した利益が出ることを確認できたのです。

なぜボリンジャーバンドが効くのか?

ではなぜ、貴金属CFDにボリンジャーバンド(Bollinger Bands)というテクニカル指標が有効なのでしょうか?

まずボリンジャーバンドとは、「価格の平均値」と「価格のブレ(=標準偏差)」をもとにしたテクニカル指標です。
中心に移動平均線(SMA)があり、その上下に「±○σ(シグマ)」という帯(バンド)を描きます。よく使われるのは「10日移動平均 ± 2σ」「50日移動平均 ± 2σ」ですが、今回の戦略では7日 ± 1σ
といった短期&ややタイトな設定がカギになります。

ボリンジャーバンドの基本的な考え方はこうです:

  • 価格が上のバンド(+1σや+2σ)を超える → **「行き過ぎた上昇」**とみなされやすい
  • 価格が下のバンド(-1σや-2σ)を下回る → **「行き過ぎた下落」**とみなされやすい
  • その後、価格はバンド内(平均値)に戻りやすい=平均回帰

つまり、ボリンジャーバンドは相場が“加熱しすぎた”タイミングを教えてくれる道具です。

ここで思い出してほしいのが、第1章で紹介した論文の一節:

「貴金属の当日リターンは前日のリターンと負の相関がある」

これはすなわち、価格が急騰・急落した翌日は逆方向に動きやすいということ。
典型的な平均回帰パターンですね。

このように、貴金属はファンダメンタルズよりもテクニカル要因が短期的に効きやすい特徴があり、
特に銀(シルバー)はその傾向が強いとされています。
(価格がボラティリティ高めで、動きも素直なのがポイントです)

だからこそ、ボリンジャーバンドを使った「逆張りトレード」が効きやすい――
それが今回ご紹介する戦略の核となるロジックです。

銀で検証してみた(バックテスト結果)

「貴金属は短期的に平均回帰する傾向がある」という仮説は本当に正しいのか?
実際に、銀(シルバー)のCFD価格を使って、シンプルなルールでバックテストを行ってみました。

使用した戦略のルール

  • 対象資産:銀(Silver)の価格データ
  • インジケーター7営業日のボリンジャーバンド(±1σ)
  • 売買ルール
     ・+1σを上回ったら売りポジションを取る(逆張り)
     ・−1σを下回ったら買いポジションを取る(逆張り)

つまり、「バンドからはみ出したらしばらくたてば戻る」という、非常に単純な平均回帰戦略です。

結果:Buy & Holdとの比較

下の図は、同期間における「Buy & Hold戦略(青)」と「ボリンジャーバンド戦略(オレンジ)」の累積リターン(初期値=1)を比較したものです。

ご覧のとおり、Buy & Holdはほぼ横ばいだった一方で、ボリンジャーバンド戦略は大きく右肩上がりとなりました。

特に2025年2月以降、ボラティリティが上昇した局面では、逆張り戦略が連続的に機能し、パフォーマンスが加速しています。

考察:なぜうまくいったのか?

  • 銀はボラティリティが高い資産であり、短期的な「行き過ぎ→戻り」が頻繁に起こる
  • ボリンジャーバンド(±1σ)という比較的狭いレンジでトリガーを設定しているため、過剰な逆張りではなく小さな揺り戻しを確実に取る戦略になっている
  • 「戻りを1日で取りにいく」ことでトレンドの逆行による長期的な損失リスクを回避している

このように、複雑なAI戦略を使わずとも、テクニカル指標を活用した単純なルールでパフォーマンスを向上させることができるのです。

さらに、この点については前述の論文でも次のような明確なデータが示されています

銀(Silver)の場合、ボリンジャーバンドの期間が短くなるほどパフォーマンスが向上する傾向があり、特に7〜11営業日の範囲が最も収益性が高いことが確認されました。

以下の図は、論文内で公開されている各貴金属のボリンジャーバンド戦略による純利益を示したものです。

ご覧の通り、7〜11営業日の期間で銀(オレンジ棒グラフ)が他の金属を圧倒しています。
逆に、12営業日以上などの長めの期間では効果が薄れる傾向があり、「短期的な揺り戻し」を狙う方が有効であることが裏付けられています。

DMM CFDで銀CFDをトレードする方法

「戦略はわかったけど、実際にどうやって銀CFDを取引すればいいの?」
そんな方に向けて、ここではDMM CFDを使ってボリンジャーバンド戦略を実践する方法を具体的に解説します。

取引対象:銀スポット(シルバー現物)

DMM CFDでは、以下のような商品CFDが取引可能です:

  • 銀スポット(SILVER)CFD
    → 商品一覧では「銀」または「Silver」と表記されています。

主な仕様は以下のとおりです(※執筆時点の情報):

チャート上でボリンジャーバンドを表示する方法

DMM CFDのチャート画面でも、テクニカル指標としてボリンジャーバンドを表示できます。

  1. 銀のCFD銘柄ページを開く(「銀」で検索)
  2. チャート画面右上の「チャート」ボタンをタップ
  3. チャート画面右下の「設定」⚙マークを押す
  4. 「インジケーター」→「移動平均」「ボリンジャーバンド」を追加
  5. ボリンジャーバンドの期間を全て「7」、偏差を「1」に設定

たったこれだけで、今回使った「7日・±1σ」のボリンジャーバンドが再現できます!

TradingViewでのチャート設定(1時間足がおすすめ!)

DMM CFDのチャートでも戦略は十分実践できますが、
もう少し視覚的に分析したい!という方には、TradingView(トレーディングビュー)の活用をおすすめします。

TradingViewなら、柔軟な時間足・インジケーター設定が可能で、ボリンジャーバンドのシグナルも一目瞭然。スマホでもPCでも使いやすいです。

なぜ「日足」ではなく「1時間足」がおすすめ?

通常、ボリンジャーバンド戦略は「日足」で見ることが多いですが、日足×5営業日だとデータ点が少なすぎて、視認性が悪いのが難点。

そこで今回は、1時間足に切り替えて7日分(=約168時間分)のデータを表示することで、より細かく・実戦的なチャートを確認するスタイルにしています。

✅ TradingViewでの設定方法(PC版・スマホ版共通)

  1. TradingViewにアクセス(https://www.tradingview.com
  2. 検索バーに「XAGUSD」(または「Silver」)と入力して銀チャートを表示
  3. 左上の時間足を「1時間足(1h)」に切り替える
  4. 上部メニューの「インジケーター」ボタンをクリック
  5. 「Bollinger Bands」と検索し、追加
  6. インジケーターの歯車アイコン(設定)を開く
     - 期間:168
     - 標準偏差:1

これで、168時間足(=約7営業日)ベースの±1σバンドが表示され、
「短期的な価格の行き過ぎ→戻り」が非常に見やすくなります。

まとめ:シンプルでも戦える、貴金属のボリバン戦略

本記事では、「貴金属CFDは短期的に平均回帰する」という特徴を活かし、ボリンジャーバンド(±1σ)を使った逆張り戦略を紹介しました。

アルゴリズム取引の研究でも裏付けられたこの戦略は、難しい指標やAIを使わなくても、シンプルなテクニカル分析だけで有効に機能ることがわかりました。

実際に銀(シルバー)CFDでバックテストを行ったところ、

  • Buy & Hold戦略を大きく上回る成績
  • ルールは「+1σで売り、−1σで買う」だけの簡単設計

という、実に手堅い結果が得られています。

実践のポイントまとめ

  • 銘柄はDMM CFDの「銀スポットCFD」
  • チャートはDMM CFD or TradingViewどちらでもOK
  • 見やすさ重視ならTradingViewで1時間足 × 7期間 ±1σの設定がおすすめ
  • ボラティリティが高く、戻りが速い銀は戦略との相性◎

最後に:まずはデモ感覚で1枚だけでもOK!

CFD取引というと「リスクが大きい」「レバレッジが怖い」と思われがちですが、
この戦略は方向性を狙うトレンドフォロー型ではなく、あくまで短期の揺り戻しを狙う逆張り型。
そのため、過度なレバレッジを避け、少額からコツコツ試すのが正解です。

難しい戦略は要りません。貴金属には、シンプルに勝つ道があります。
あなたもぜひ、「ボリバン×銀」の世界を体感してみてください。

コメント