FXでなかなか利益が出ないと
「手法が悪いのか?」
「相場が難しすぎるのか?」
「自分には向いていないのか?」
と感じることがあるかもしれません。
しかし、1300人以上の個人FX投資家を対象とした研究によると、
投資成績に最も影響しているのは手法ではなく心理的バイアスであることが分かっています。
・利益が出るとすぐに利確してしまう
・損失を取り戻そうとしてレバレッジを上げてしまう
・SNSの情報につられてエントリーしてしまう
このような行動は、特別な失敗ではなく、多くの投資家に共通して見られる特徴です。
本記事では
✔ FXで負けやすい人に共通する心理的特徴
✔ 心理バイアスがどのような投資行動につながるのか
✔ 心理の影響を受けにくい投資の考え方
について、研究結果をもとにわかりやすく解説します。
自分の性格に合った投資方法を考えるヒントになれば幸いです。
FXで勝てないのはなぜ?多くの人が感じている違和感
FX取引をしていると、一度はこんなことを考えたことがあるかもしれません。
・Xで超勝ってる人がいる、参考にしよう
・含み益は幻で利確最強だから、サクサク決済
・もうハイレバで一発逆転しかない
・我が手法は我流、我流ゆえに無形
思い当たるものが一つくらいはあるのではないでしょうか。
実は、1300人以上の個人FX投資家を調査した研究により、「負ける原因」はかなり明確に示されています。
結論から言うと
FXの成績に最も影響するのは投資手法ではなく心理的バイアスです
特定の心理バイアスが負けやすい投資行動を引き起こしています。
この心理バイアスとは何かを、次章より整理していきたいとおもいます。
1300人調査で判明|FXの成績を左右する4つの心理バイアス
FXで負ける理由として、よく言われるのは
- 手法が悪い
- 相場が難しい
- 情報が足りない
といったものです。
しかし、1300人以上の個人FX投資家を分析した研究では、少し違う結論が示されています。
投資成績に最も大きな影響を与えるのは、手法よりも心理的バイアスであるという結果です
つまり、勝てない原因は「相場」ではなく「自分の行動パターン」にある可能性があります。
研究では、特に重要な心理的バイアスとして次の4つが挙げられています。
損失回避(Loss aversion)
人は利益よりも損失を強く嫌う傾向があります。
たとえば
- 1万円の利益
- 1万円の損失
では、同じ金額でも損失のほうが心理的ダメージは大きく感じられます。
この性質自体は人間として自然なものですが、投資においては問題になることがあります。
損失を避けたい気持ちが強すぎると
- ポジションを損切りできない
- ついついナンピンをしてしまう
- 挙句の果ては両建てにしてしまう
といった行動につながる可能性があります。
現在バイアス(Present bias)
人は将来よりも「今」の利益を重視する傾向があります。
たとえば
- 長期的に利益が出る投資
- すぐ結果が出る投資
があった場合、多くの人は後者を選びやすくなります。
この心理が強いと
- スワップ目的だったのに、含み益が出ると利益確定してしまう
- 目先の利益欲しさにレバレッジを上げる
- レートのちょっとした動きに反射的にポジションを取る
といった行動につながります。
結果として、取引回数とともに取引コストも増えてしまいます。
曖昧性回避(Ambiguity aversion)
人は不確実な状況を避ける傾向があります。
期待値が同じでも
- 分かりやすい投資
- 分かりにくい投資
では、前者を選びやすくなります。
これは一見合理的に見えますが、投資機会を狭めてしまう可能性もあります。
- 新興国通貨はわからないのでとりあえずドル円だけ取引する
- とりあえず買い取引はするけど、売り取引はしない
- 重要な指標やイベントの前にはとりあえずポジションゼロにする
特にFXでは、将来の値動きを完全に予測することはできません。
不確実性を過度に避けようとすると、結果的に合理的な投資判断ができなくなる可能性があります。
他人の行動を読む力(Theory of Mind)
興味深いのは、他人の行動を予測できる投資家ほど成績が良い傾向が確認されている点です。
為替市場では「他の投資家がどう動くか」によって価格が変わります。
そのため
- 市場参加者がどう考えているか
- どこで損切りが発生しそうか
- どの方向にポジションが偏っているか
を想像しながら取引できる投資家のほうが、有利になる可能性があります。
実際にこれができてるかを証明することはできないので、
他人の行動を意識している人ほど成績がいいくらいの解釈かな♪
心理的バイアスは避けられない
重要なのは、これらの心理的バイアスは特別なものではないという点です。
むしろ、多くの人に共通する性質です。
つまり、FXで負けやすい心理状態は、誰にでも起こり得るということです。
では、これらの心理は実際の投資行動にどのような影響を与えるのでしょうか。
次章では、心理的バイアスが具体的にどのような取引行動につながるのかを見ていきます。
心理バイアスはどんな投資行動を生むのか

上の図は、心理バイアス・投資行動・投資成績の関係を整理したものです。
重要なのは、この図には統計的に有意にパフォーマンスを悪化させた関係のみが示されているという点です。
心理的バイアスが存在すると、特定の取引行動が起こりやすくなり、その結果として投資成績が悪化する可能性があることを示しています。
ここでは、特に損失につながりやすい投資行動を見ていきます。
ハイレバレッジになりやすい
現在バイアスや損失回避が強い投資家ほど、レバレッジが高くなる傾向が確認されています。
例えば
- 早く利益を出したい
- 損失を早く取り戻したい
という気持ちが強くなると、ポジションサイズが大きくなりやすくなります。
レバレッジが高くなるほど価格変動の影響も大きくなるため、小さな値動きでも損益が大きく変動します。
そのような感情的な判断は、損失につながることが多いようです。
保有期間が短くなりやすい
現在バイアスが強く、他人の行動を読む力が低い投資家ほど、保有期間が短くなる傾向があります。
将来の利益よりも目先の損益を重視してしまうため
- 含み益が出るとすぐ利益確定したくなる
- 少し逆行すると不安になって決済してしまう
- ポジションを長く保有することにストレスを感じる
といった行動につながります。
また、市場参加者の行動を想像できない場合、値動きを待つことが難しくなる可能性があります。
結果として
- 背景を考えず、少し動いたらすぐ決済する
- ちょっとした相場のノイズに反応してしまう
といった傾向が強くなります。
短期売買そのものが悪いわけではありませんが、売買回数が増えるほど取引コストの影響は大きくなります。
他人のレートを参考にしてしまう
自信が持てないと、他人の意見を参考にしたくなります。
しかし研究では他人のレートを参考にする投資家ほど成績が悪い傾向が確認されています。
理由としては
- エントリーの根拠が曖昧になる
- 一貫性のある取引が難しくなる
- その他人が勝っている証拠すら曖昧
といった点が考えられます。
結果として、取引判断がブレやすくなります。
Xでレートを先出しするのが何が目的か考える必要があるよね。
これも他人の行動を読む力(Theory of Mind)かも♪
自分のルールを持たない
「自分のルールを持たない」ことも、成績の悪化につながる行動として示されています。
ルールがない状態では
- ポジションサイズが安定しない
- エントリー判断が感情に左右される
- 相場状況によって判断が変わる
といった問題が起こりやすくなります。
研究でも一貫したルールを持つ投資家の方が成績が良いという結果が示されています。
順張りに偏りやすい
研究では、逆張り傾向のある投資家の方が成績が良いという結果が示されています。
つまり裏を返すと、個人投資家は順張りに偏りやすい可能性があります。
価格が大きく動いているときはニュースやSNSでも話題になりやすく、「みんなが買っているなら大丈夫そう」と感じやすくなります。
また、他人が勝っている取引に乗り遅れたくないという不安も働きます。
しかし、相場では話題になった時点ではすでに価格が大きく動いた後ということも少なくありません。
その結果
- 上昇してから買う
- 下落してから売る
といった行動になりやすく、結果的に不利な価格で取引してしまう可能性があります。
もちろん順張りそのものが悪いわけではありませんが、感情に基づいた順張りはタイミングが遅れやすい点には注意が必要です。
追記:この論文のもととなったアンケートが2019年であり、ドル円市場が横ばいのレンジ圏が続いていたことに注意が必要です。現在のように大きくトレンドが出る市場では異なる結果となるかもしれません。
心理的バイアスからの投資行動の共通点
ここまで見てきた行動には共通点があります。
それは判断の回数が多くなりやすいという点です。
判断の回数が増えるほど
- 感情の影響を受けやすくなる
- 一貫したルールを維持しにくくなる
- 取引コストが増える
といった問題が生じやすくなります。
心理的に安心できるタイミングと、有利な投資タイミングは一致しないことがあります。
意図的に判断の回数を少なくすることによって、心理的バイアスの影響を小さくできる可能性があります。
心理の影響を受けにくい投資とは?判断回数を減らすという考え方
ここまで見てきた通り、パフォーマンスを悪化させやすい投資行動には共通点がありました。
それは判断の回数が多くなりやすいという点です。
逆に言えば判断回数が少ない投資ほど、心理的バイアスの影響を受けにくい可能性があります。
ここから先は論文の直接的な分析結果ではありませんが、これまでの結果を踏まえると心理的な影響を受けにくい投資には、次のような特徴があると考えられます。
- 売買頻度が低い
- ルールを決めやすい
- 長期的な期待値に依存する
短期的な値動きを繰り返し判断する必要がある投資ほど、心理の影響を受けやすくなります。
その意味では、金利差収益を積み上げるスワップ投資は
- 売買の回数を増やす必要がない
- ルールを事前に決めやすい
という特徴があります。
もちろん為替変動のリスクはありますが頻繁に判断を行う必要がないという点では、心理的バイアスの影響を受けにくい構造と考えることもできます。
スワップ投資についてさらに知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
👉スワップ派は死んでなかった!負けても勝てるFXキャリートレード戦略の真実
👉FXスワップ運用の最適レバレッジとは?複利成長率から導く“ちょうどいい倍率”
👉FXスワップで「多通貨スワップ戦略」を構築する!元本回収と安定収益を目指す方法とは?
まとめ|感情を変えるより投資の設計を変える
本記事では、1300人以上の個人FX投資家を対象とした研究をもとに、投資成績に影響を与える心理的特徴について整理しました。
研究のポイントをまとめると次の通りです。
- 投資成績には心理的バイアスが大きく影響している
- 損失回避や現在バイアスは、多くの人に共通する性質
- 心理的特徴は、ハイレバレッジや短期売買といった投資行動につながりやすい
- 判断の回数が多い投資ほど、心理的影響を受けやすい可能性がある
心理的バイアスは、人間である以上ある程度避けることができません。
そのため「感情をなくす」よりも感情の影響を受けにくい投資の仕組みを考えることが重要になります。
例えば
- 判断回数を減らす
- ルールをシンプルにする
- 長期的な期待値に基づく
といった考え方です。
スワップ投資は、金利差収益を積み上げるという性質上頻繁な売買判断を必要としないため、心理的な影響を受けにくい側面があります。
もちろんリスクは存在するため、レバレッジ管理や分散は重要になりますが心理的バイアスの観点から見ると、合理的な選択肢の一つと言えるかもしれません。
心理的バイアスは簡単には変えられませんが投資の設計は変えることができます。
自分の性格に合った投資方法を選ぶことも、長く続けるためには重要なポイントです。
スワップ投資を行う業者選定も重要
スワップ投資では、どの業者を利用するかによって受け取れるスワップが変わります。
長期保有を前提とする場合スワップ水準が安定している業者を選ぶことが重要になります。
スワップ水準が比較的高い業者としては
GMOクリック証券
GMO外貨
が知られています。
どちらもスワップ水準は業界トップクラスですが、特徴が少し異なります。
GMOクリック証券
- あらゆる通貨ペアのスワップが高水準
- ハンガリーフォリント円などマイナー通貨のスワップが異常に高い
- 個別通貨ペアの建玉の上限が比較的低い
小口から始めたい場合に使いやすい印象です。
GMO外貨
- あらゆる通貨ペアのスワップが高水準
- 個別通貨ペアの建玉上限がない
- ハンガリーフォリント円など一部通貨ペアに非対応

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