【NISA対応】メキシコペソ投資信託の魅力とは?短期債と超長期債を比較解説

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スワップ狙いで人気のメキシコペソ、じつはNISA枠でも攻められるってご存じでしたか?
短期債でFX感覚、超長期債で安定投資──大和アセットの2つの投信がユニークな選択肢を提供しています。非課税メリットとFXのレバレッジ、果たしてどちらが有利か?グラフでズバッと比較してみました。

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なぜNISAでメキシコペソの投資信託なのか?

「高金利通貨」として人気を集めているメキシコペソ。FXでスワップ狙いの投資をしている人も多いですが、実はNISAの成長投資枠を使ってメキシコペソに投資できる投資信託が存在します。

その代表例が、大和アセットマネジメントが提供する以下の2本のファンドです。

どちらも「メキシコ国債」を投資対象としていますが、投資する債券の年限がまったく異なるため、リスクとリターンの性質も大きく違います。

さらに、NISAを使うことで一定額までの運用益が非課税になるのも大きなポイントです。通常なら20%の税金がかかる利子や為替差益を、そのまま受け取れるのは魅力的です。

一方で、NISA対象の投資信託には「レバレッジをかけられない」という制約があります。FXなら2倍・3倍と大きなリターンを狙えるのに、これらの投信はあくまで1倍での運用です。

それでは、NISAを使った投資信託と、税金はかかるけれどレバレッジが効くFX。どちらがお得なのか?
本記事では、この疑問を軸に2つのファンドの特徴を整理し、シミュレーション結果を交えながら比較していきます。

メキシコペソ投資信託の仕組みとNISAの非課税メリット

メキシコペソといえば、FXのスワップ投資をイメージする方も多いでしょう。実際、メキシコは政策金利が高く、金利差を利用した収益が魅力です。

しかし、NISAで投資できる投資信託を使えば、FXに近い感覚でメキシコペソに投資しつつ、運用益を非課税で受け取ることが可能になります。

ポイントは次の2つです。

  1. 非課税メリット
    通常、為替差益やスワップ収入には約20%の税金がかかります。
    しかしNISA成長投資枠を利用すれば、一定の投資額までは非課税。
    FXでは避けられない税金をゼロにできるのは、大きなアドバンテージです。
  2. レバレッジがかけられない
    NISAが適用できる投資信託はあくまで「現物1倍」での投資。
    FXのようにレバレッジを使ってリターンを増幅させることはできません。
    そのため、短期的に大きな利益を狙う人には物足りなく感じるかもしれません。

つまり、

  • 投信=レバなし・非課税・安定運用
  • FX=レバあり・課税あり・高リスク高リターン

という位置づけになります。

この「税金ゼロ vs レバレッジあり」という対比が、NISAでメキシコペソに投資する際の最大の論点です。

次章からは、実際に大和アセットが提供する2つのファンド ― 短期債型のiFreeWallletメキシコペソ超長期債型のiFreeHOLD メキシコ国債 ― の特徴を順番に見ていきましょう。

iFreeWallletメキシコペソ(MXN) ― 短期債でFXに近い運用

まずご紹介するのはiFreeWallletメキシコペソ(MXN)です。
このファンドは、メキシコの短期国債(残存1年未満の債券など)に投資しています。短期債は金利変動による価格の上下がほとんどないため、実質的には「メキシコペソをそのまま保有している」のと近い性質を持ちます。

つまり、投資家が受け取るリターンは、ほぼ金利収益(=FXでいうスワップポイント)+為替変動による損益になります。

メリット

  • 実質的にFXのスワップ投資と同じ効果
    短期債なので金利上昇で価格が大きく下がるリスクが小さい。
  • NISAで非課税
    FXでは避けられない20%課税をゼロにできる。
  • シンプルでわかりやすい
    「ペソを持って金利をもらう」構造そのまま。

デメリット

  • レバレッジが使えない
    FXならレバ2倍、3倍と資金効率を上げられるが、投信は1倍のみ。
  • 為替リスクはそのまま
    ペソ円が下がれば基準価額も直撃を受ける。

実際の値動きは「ペソ円とほぼ同じ」

下のグラフはファンドの基準価額の推移です(2024年11月~2025年7月)。
ご覧のとおり、値動きはほぼメキシコペソ円の為替レートそのものです。

要するに、iFreeWallletメキシコペソ(MXN)は「レバ1倍のFXスワップ投資を、NISAで非課税にできるファンド」と言えます。
もしメキシコペソに1倍で投資するつもりなら、この投信をNISA枠で保有するのは合理的な選択肢でしょう。

iFreeHOLD メキシコ国債(MBONO2047) ― 超長期債でリスクと安定の同居

もうひとつの選択肢がiFreeHOLD メキシコ国債(MBONO2047)です。
こちらは名前のとおり、2047年に満期を迎えるメキシコ国債に投資するファンド。つまり、たった1本の超長期債に集中投資している点が大きな特徴です。

超長期債ならではの特徴

  • 残存期間が20年以上あるため、金利変動に非常に敏感
  • デュレーション(価格が金利にどれだけ反応するかの指標)は約10年
    → 金利が1%動けば、価格は10%近く動く計算
  • FXと違って「金利リスク」を正面から受けるファンド

過去の局面を振り返る

2020年~2024年にかけて、メキシコの長期金利は約3%上昇しました。
その結果、この債券は理論上価格で▲30%程度の下落を経験したことになります。

しかし同時に、年8%前後の高い利回りを得られていたため、

  • 8% × 4年間 = +32%の利息収益
  • 価格下落▲30%とほぼ相殺
    という形になり、大きな損失にはつながりませんでした。

さらにこの間はメキシコペソ円の上昇も追い風となり、トータルではむしろプラスのパフォーマンスを確保できました。

為替と債券リターンの「逆相関」

このファンドの面白い点は、為替と債券の値動きが逆方向に動きやすいことです。

  • 景気が良く円安・ペソ高のとき → 債券価格は下がりやすい
  • 景気が悪く円高・ペソ安のとき → 金利が下がり、債券価格は上がりやすい

つまり、為替リターンと債券リターンが打ち消し合うことで、全体の値動きが安定しやすい設計になっています。

実際の値動きは「短期債よりもマイルド」

下のグラフは、このファンドの基準価額の推移(2024年11月~2025年7月)です。

先ほどの iFreeWallletメキシコペソ(MXN) のグラフと比べると、

  • 値動きがなだらかでマイルド
  • 為替だけでなく債券利息収入がクッションになっている
  • 長期的に右肩上がりの基調を保っている

といった特徴が見えてきます。

つまり、iFreeHOLDは「ペソ円そのまま」の短期債ファンドよりも、債券収益のおかげでボラティリティが抑えられる構造になっているといえるでしょう。

メキシコペソ投資信託とFXの比較|NISAはどちらがお得?

ここまで見てきたように、

  • iFreeWallletメキシコペソ(MXN) は「ペソ円をそのまま保有するのと同じ」
  • iFreeHOLD メキシコ国債(MBONO2047) は「為替+長期債の組み合わせで値動きがマイルド」

という特徴がありました。では、これらの投資信託とFXを比べた場合、どちらが有利になるのでしょうか。

税金とレバレッジの違い

  • 投資信託(NISA枠)
    • 運用益が完全非課税(通常なら約20%かかる税金を払わなくてよい)
    • ただしレバレッジはかけられず1倍固定
  • FX
    • レバレッジを2倍・3倍と高めて資金効率を上げられる
    • ただし利益には一律20%の課税が発生

シミュレーション結果

そこで「メキシコ金利7.5%、日本金利0.5%、為替レートは一定」という前提でシミュレーションを行いました。
投信の信託報酬やFXの取引コスト、さらにFXにかかる税金(20%)も考慮しています。

下のグラフをご覧ください。

  • NISA投信(青)は1倍運用ながら非課税のため、10年後には約+100%
  • FX(赤、レバ1倍)は課税の影響でNISA投信を下回り、約+77%にとどまる
  • FX(緑、レバ2倍)はレバ効果で大きく増え、課税後でも約+149%に到達

結果の考察

  • レバレッジをかけないなら、NISA投信の方が有利
  • レバレッジを2倍以上かけるなら、FXの方が期待リターンは大きい
  • ただしレバをかける分だけ値動きリスクも増すため、投資スタイル次第で選択が変わる

まとめ:NISAで選ぶメキシコペソ投資信託の活用法

今回ご紹介した大和アセットマネジメントの2つのファンド、

  • iFreeWallletメキシコペソ(MXN)(短期債=FXに近い運用)
  • iFreeHOLD メキシコ国債(MBONO2047)(超長期債=為替と金利の逆相関効果)

はいずれもNISA成長投資枠の対象であり、一定額まで非課税でメキシコペソに投資できるユニークな手段です。

シミュレーションの結果では、

  • レバなしで運用するならNISA投信のほうが有利(非課税メリットが大きい)
  • レバ2倍以上ならFXのほうが期待リターンは上回る(ただしリスクも増大)

という結論になりました。

NISA枠は一般的には株式ファンドに使うのが王道ですが、
「メキシコペソの金利収益を着実に非課税で取りたい」という方にとって、これらの投信は十分検討に値します。
一方、短期で大きく狙いたいならFX、安定して非課税の恩恵を享受したいなら投信という棲み分けが分かりやすいでしょう。

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NISA成長投資枠を活用すれば、利息や為替差益を非課税で受け取れるチャンスです。

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※本記事は筆者個人の見解に基づくものであり、特定の投資判断を推奨するものではありません。

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