米ドル/トルコリラ売り、いつもの業者で再現できるってほんと?

金融商品ガイド
※本記事には広告(PR)を含む場合があります。リンクからの申込で報酬を受け取ることがあります

「米ドル/トルコリラを売りたい…でも、あの業者では扱ってない!」

そんな悩み、ありませんか?

最近一部で話題の「USD/TRYの売り」ポジションは、超高スワップでじわじわ稼げる優秀な戦略。
でも、日本のFX業者ではこの通貨ペアを扱っているところがほとんどなく、サクソバンクなど限られた選択肢しかありません。

そこで今回は、「おなじみの業者」GMO外貨でも戦えるのか?を徹底検証。
USD/TRYの売りは「TRY/JPYの買い+USD/JPYの売り」に分解できるという考え方のもと、
GMO外貨とサクソバンク、それぞれのスワップ収益を比較しました。

結果は…意外にもGMO外貨も健闘!?
気になる詳細を、以下でじっくり解説します。

なぜ「米ドル/トルコリラの売り」が注目なのか(おさらい)

この戦略がどれだけ魅力的かは、もう読者の皆さんならご存じかもしれません。
改めて簡単に振り返ると──

✅ トルコリラは政策金利40%超の超高金利通貨
✅ 一方の米ドルは4%程度
✅ この金利差を活かした「USD/TRYの売り」では、毎日1,200円前後のスワップが得られる(1万通貨あたり)
✅ しかもトルコの為替政策により、トルコリラは対ドルで下落するが緩やか(≒安定的なリラ安)

スワップ収益が為替損を上回る状態が続いており、
2024年〜2025年の実績では、年率リターン24.5%・シャープレシオ5.3という異次元の数字も出ています。

このあたりの詳しい仕組みや根拠については、こちらの記事で徹底解説しています👇
👉 FXスワップ派必見!トルコリラ“売り”で稼ぐ新戦略|米ドル/トルコリラが最強な理由とは?

でも…取扱業者が少ない!(=最大のハードル)

「USD/TRYの売りポジション、めっちゃ良さそうじゃん。じゃあ、いつもの業者でやってみよう!」

──と思って調べてみたら、あれ? 取り扱いがない……?

そうなんです。
この戦略の最大のネックは、「米ドル/トルコリラ(USD/TRY)」を扱っている国内業者がほとんどないという点。

2025年8月時点で、この通貨ペアを直接取引できる業者は以下の数社に限られます:

業者名USD/TRY取扱状況コメント
サクソバンク証券✅ あり高スワップ・安定性◎
IG証券✅ あり機関系でも実績あり
外為どっとコム/JFX✅あり
GMO外貨/みんなのFX❌ なしTRY/JPYやUSD/JPYは取扱いあり
DMM FX❌ なしトルコリラ非対応

つまり、多くの人が使っているGMO外貨やDMM FXでは、USD/TRYの直接取引は不可能ということになります。

スワップ狙いの戦略としては非常に優秀なのに、
「やってみようと思ったら通貨ペアがない」というもどかしさ……。

でも、そこで終わらないのがスワップ投資の世界です。

実はこの「USD/TRYの売り」というポジション、
ちょっと工夫するだけで“いつもの業者”でも組めるんです。

次章では、GMO外貨などでできる合成ポジションによる再現方法を紹介していきます。

GMO外貨で合成ポジションを作ってみよう!

USD/TRYを直接取引できる業者が少ない……。
でもあきらめるのはまだ早いです。

USD/TRYの「売り」ポジションは、実は2つのポジションに分解して再現可能なんです。

🔧 USD/TRYの「売り」=トルコリラ買い+米ドル売り

為替のポジションは「何を買って、何を売っているか」で表現されます。
USD/TRYの「売り」というのは、言い換えれば:

  • 米ドルを対円で売る
  • トルコリラを対円で買う

という2つの取引を同時に行っているのと同じ構造です。

🛠 再現のやり方:GMO外貨編

GMO外貨では、TRY/JPYUSD/JPYの両方が取引可能です。

そこで、

  • TRY/JPYを「買う」=トルコリラを買う
  • USD/JPYを「売る」=米ドルを売る

この2つを組み合わせることで、実質的にUSD/TRYの売りポジションが完成します。

📐 ポジションサイズのバランスには注意!

ただし、ここで1つ注意点があります。
トルコリラと米ドルではレートの桁が全然違うため、ポジションサイズをきちんと調整する必要があります。

たとえば:

  • 1トルコリラ ≒ 3.6円
  • 1米ドル ≒ 148円
    → 約40倍の価格差

これを踏まえると、TRY/JPYの取引量はUSD/JPYの約40倍にするのが目安です。

✅ 例:

  • TRY/JPYを 40,000通貨 買い(3.6円 × 40,000 ≒ 約144,000円)
  • USD/JPYを 1,000通貨 売り(148円 × 1,000 ≒ 約148,000円)

これで円換算でバランスの取れたUSD/TRY売りとほぼ同じポジションになります。

少しだけ手間はかかりますが、「USD/TRYが取引できないから無理」とあきらめる必要はまったくありません。
GMO外貨でも、USD/TRY売り戦略は“自作”できるのです。

次章では、実際にこの合成ポジションと、サクソバンクでの直接取引を比較した結果を見ていきます。

実績比較(2025年7月の検証)

ここまでで、「USD/TRYの売りポジションは自作できる」ということをご紹介してきました。
でも気になるのは、やっぱり「収益性に差が出るのか?」という点ですよね。

というわけで、実際にGMO外貨の合成ポジションと、サクソバンクのUSD/TRY売りポジションの両方を試して、2025年7月1か月間のパフォーマンスを比較してみました。

🧪 比較条件:

項目内容
比較対象GMO外貨の合成ポジション vs サクソバンクのUSD/TRY売り
保有期間2025年7月1日〜7月31日(1か月間)
ポジション量USD/TRY 10,000通貨相当(GMO外貨ではTRY/JPY: 400,000通貨買い+USD/JPY: 10,000通貨売り)
評価対象スワップ収益とトレードコストのみ
含まないもの為替レートの変動によるスポット損益は除外。両者とも「同一のUSD/TRY売り構造を保有している」前提で比較しています。

📊 結果(2025年7月単月)

項目GMO外貨(合成)サクソバンク(USD/TRY)
スワップ益(TRY/JPY)+43,230円
スワップ損(USD/JPY)−4,889円
合計スワップ収益(TRY/USD)+38,341円+40,238円
トレードコスト−6,020円−123円
最終収益合計+32,321円+40,115円

📌 考察

  • サクソバンクはトレードコストが非常に軽く、スワップも高水準。1ポジで完結する効率性も光ります。
  • GMO外貨は、スワップ収益そのものはかなり健闘していますが、2つのポジションを持つことでコスト負担が大きくなり、短期勝負ではやや劣勢です。

ここで注意しておきたいのは、この比較は「スワップ収益+トレードコスト」の構造的な差に注目したものであり、為替の値動き(スポット損益)は含まれていないという点です。

両者ともに「実質的にUSD/TRYを売っている」という構造は同じであるため、
為替変動の影響は同等と仮定し、今回は純粋な収益効率のみを検証対象としています。

💡 結論:1か月勝負ではサクソが優位

結論として、「1か月単位の収益」で比べるなら、サクソバンクが一歩リードという結果になりました。

  • 取引がシンプルで手間がかからず
  • スプレッドやスワップ条件が良好
  • トレードコストも極めて軽微

ただし、これはあくまで短期目線の結果です。
次章では、保有期間を長期に伸ばした場合、つまり“年換算”するとどうなるのか?を検証してみましょう。

年換算してみると、意外にもGMO外貨が健闘?

前章では、2025年7月の1か月間のスワップ収益とトレードコストを比較し、短期での効率性ではサクソバンクに軍配が上がるという結果になりました。

とはいえ、スワップ戦略の真骨頂は“日々の積み上げ”による長期的な収益力にあります。
そこで今回は、7月の実績をベースに年換算した収益を比べてみました。

📅 年換算収益シミュレーション(2025年7月の実績ベース)

項目GMO外貨(合成)サクソバンク(USD/TRY)
年間スワップ収益(TRY/JPY)+518,760円
年間スワップコスト(USD/JPY)−58,668円
トータル年間スワップ収益(TRY/USD)+460,092円+482,856円
年間トレードコスト−6,020円−123円
トータル年換算収益+454,072円+482,733円

※いずれもUSD/TRY 1万通貨相当のポジションに基づく試算
※為替変動によるスポット損益は除外し、スワップ構造の差に注目した比較です
※数値は2025年7月の実績を12倍して単純年換算したものであり、将来の実際の年収益を保証するものではありません

考察:年換算ベースで見ればGMOも善戦(※ただし仮定条件に基づく)

  • サクソバンクは、シンプルな1ポジで完結し、スワップも高水準。今回の年換算では約48.2万円の収益と試算されました。
  • GMO外貨は、TRY/JPYのスワップが高く、USD/JPYのコストを差し引いても約46万円のスワップ収益
  • 取引コストを考慮しても、最終的な年換算収益は約45.4万円と、かなり肉薄する結果に。

ただし、これはあくまで2025年7月単月のスワップ・スプレッド水準が1年間続いたと仮定した試算です。
スワップポイントや相場の状況は日々変動するため、実際の収益はこれと異なる可能性があります。

したがって、これは「収益構造の比較」であり、「将来のリターン予測」ではない点に注意が必要です。

✅ 結論:GMO外貨でも十分に戦える収益構造を持つ

  • USD/TRYを直接扱わないGMO外貨でも、TRY/JPYとUSD/JPYを組み合わせれば本家に迫る水準のスワップ収益が期待できる
  • 特に長期保有前提であれば、取引コストの影響が薄まり、収益差もかなり小さくなる。
  • 多少の手間を許容できるなら、GMO外貨でも十分にこの戦略を実行可能であることが明らかになりました。

ちなみに、今回紹介したUSD/TRYの高スワップ戦略は、業者ごとのスワップ水準の差が非常に重要です。なかでも、GMO外貨やGMOクリック証券は「実勢を超えるスワップ」を提示することで知られています。

👉 GMO外貨・GMOクリックのスワップはなぜ高い?“ハラキリスワップ”の真相と使い方を解説

レバレッジ効率で見たGMO外貨の強み

収益性の比較だけでなく、実際にその戦略をどれくらいの資金で実行できるか──つまりレバレッジ効率も非常に重要な視点です。

スワップが高くても、必要証拠金が多ければ実行にかかる資金量は膨らみ、
リターンの「率」は思ったほど高くなりません。

では、「サクソバンクでUSD/TRYを直接売る」のと、
「GMO外貨でTRY/JPY買い+USD/JPY売りの合成ポジションを取る」のとでは、
どれくらい証拠金率に差があるのか?

実際の必要証拠金とレバレッジ上限を比較してみましょう。

📐 比較:必要証拠金と最大レバレッジ

項目GMO外貨(合成)サクソバンク(USD/TRY)
TRY/JPYの証拠金率4%
USD/JPYの証拠金率4%
合成ポジションの合計証拠金率約8%
USD/TRYの証拠金率25%
理論上の最大レバレッジ12.5倍4倍
実運用で想定されるレバレッジ3~6倍2~3倍

💡 GMO外貨の証拠金効率は圧倒的に高い

GMO外貨では、TRY/JPYとUSD/JPYそれぞれのポジションに対して4%ずつ証拠金が求められます。
その合計は実質8%程度。つまり、理論上は最大12.5倍のレバレッジが可能です。

一方サクソバンクでは、USD/TRYの売りに対して25%の証拠金が必要。
これは最大4倍のレバレッジが上限で、実際にはロスカットを防ぐために2〜3倍での運用が現実的です。

✅ 結論:少額×高効率を狙うならGMO外貨は有力候補

  • サクソバンクは安定的かつ効率のよいスワップ投資が可能
  • 一方、GMO外貨は高い証拠金効率により、同じ戦略でも“少ない元手”で実行できる

「資金に余裕があるならサクソバンク、攻めのスワップ戦略ならGMO」──
そんな使い分けも視野に入れて、戦略を組み立てるのがよいでしょう。

まとめ:GMO外貨でも戦える。けど、サクソバンクもやっぱり強い

米ドル/トルコリラの売りポジションは、高スワップを安定的に得られる非常に優れた戦略です。
本来はサクソバンクなど限られた業者でしか取引できませんが、TRY/JPYの買いとUSD/JPYの売りを組み合わせることで、GMO外貨でも実質的に同じポジションを構築することが可能です。

実際に収益を比較すると、短期ではサクソの優位性が光るものの、年換算すればGMOも十分に肉薄する結果となり、
証拠金効率という点ではむしろGMOに軍配が上がります。

つまり、「USD/TRYが取引できないからこの戦略は使えない」というのは、もう過去の話
あなたが普段使っている業者でも、この“最強スワップ戦略”は再現できます。

資金効率や管理のしやすさを考慮しながら、自分に合ったスタイルで賢く活用していきましょう。

サクソバンク証券でUSD/TRYを始めてみる

サクソバンク証券なら、USD/TRYのような高スワップ通貨ペアも1ポジションで手軽に取引できます。
取り扱い通貨ペアの豊富さ、スワップの水準、そして取引画面の使いやすさは初心者にもおすすめです。
まずは口座開設して、実際の取引環境を確認してみてください。

スマホでもサクッと口座開設できて、情報ツールも充実。
これからスワップ投資を始める方にもピッタリです。

コメント